ALSではあらわれにくい4つの症状

ALSはからだのいろいろなところに変化があらわれますが、
多くの患者さんに末期まで「この症状はあらわれにくい」というものが4つあります。 それは、(1)眼球運動障害、(2)膀胱直腸障害、(3)感覚障害、(4)床ずれ(褥瘡) の4つです。

眼球運動障害

眼の動きは障害されないことが多い

ALSでは、眼球の運動に必要な筋肉は侵されにくいので、目の動きで自分の意思を伝えることができます。声が出なくなり、手や指が動かなくなっても、「瞬きワープロ」を使ってまぶたと眼球の動きだけで意思表示し、原稿を書いている患者さんもいます。

膀胱直腸障害

眼膀胱直腸障害はほとんどない

排泄に必要な膀胱、直腸の筋肉は、ALSによって侵されません。尿意や便意の感覚も正常なので、介助してもらって自分で用を足すことができます。

感覚障害

感覚障害はあらわれにくい

ALSでは、視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚などの知覚神経は侵されず、正常なまま維持されます。患者さんたちは、この正常な機能を生かして絵画鑑賞を楽しんだり、音楽を聴いたりしています。

床ずれ

床ずれ(褥瘡-じょくそう-)になりにくい

ずっと寝たきりになった患者さんは、床ずれがよく起こります。しかし、ALSでは褥瘡(床ずれ)が起こりにくいのです。この理由として、患者さんの皮膚のコラーゲンに変化が起こるためではないかという説があります。

 

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