ALSになると最初にどんな症状があらわれる?
運動ニューロンは脊髄にあって、 手、足、舌、のど、呼吸を司る全身の随意筋を支配しています。 どの運動ニューロンが侵され、どの筋肉が弱くなるかによって、 最初にあらわれる症状は大きく2つのタイプに分かれます。
1.手や指、足の筋肉が弱くなりやせ細る
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手足の麻痺による運動障害
ALSの患者さんのうち、約4分の3の人が手足の動きに異常を感じて病院を訪れます。 最初は、箸が持ちにくい、重いものを持てない、手や足が上がらない、走りにくい、疲れやすい、手足の腫れ、筋肉のピクツキ、筋肉の痛みやつっぱりなどの自覚症状を感じます。これはALSに特徴的な症状の一つで、手足の麻痺による運動障害の初期の症状です。このような症状がみられるとともに、手や足の筋肉がやせ細ってきます。
2.話しにくくなったり食べ物を飲み込みにくくなる(球麻痺)
舌、のどの筋肉の力が弱まることを球麻痺といいます。ALSの患者さんのうち4人に1人が、最初にこの症状があらわれて来院します。球麻痺によって次のような症状があらわれます。
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コミュニケーション障害
舌の動きが思いどおりにならず、ことばが不明瞭になり、とくにラリルレロ、パピプペポの発音がしにくくなります。
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嚥下障害
舌やのどの筋肉が弱くなるために、食べ物や唾液(つば)を飲み込みにくくなり、むせることが多くなります。
ALSの症状があらわれるのは、50代から70代前半の年齢層に多いといわれています。 中でも一番多いのは65~69歳で、この傾向は欧米諸国でも変わりません。男性も女性もこの病気にかかりますが、男女比はおよそ1.5:1の割合で男性に多く発症するといわれています。肉体を使う職業の人から、からだをあまり使わない職業の人や主婦まで、生活環境とは無関係に同じように発生します。
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