コミュニケーション障害

できる動作でスイッチを使う

からだの動かせる部分でスイッチを使うことによって、介護者が目の前にいない場合にも呼ぶことができ、目の前にいる場合はコミュニケーションのための合図をすることができます。また、スイッチは、テレビやエアコン、パソコンなどの機器の操作にも役立ちます。
患者さんの障害の進行に合わせて、残された機能をうまく使う工夫をしましょう。
 

押す・引く


●接点式スイッチ
手や足の指で、押したり引いたりすることで、反応します。

軽く触れる


●帯電式スイッチ
舌や唇、下あご、頬などが軽く触れたことを、タッチセンサーで感知します。                     

わずかに動かす


●ピエゾスイッチ
額のシワ寄せ、頬や指のわずかな動きを、ピエゾ素子(圧電素子)のセンサーで感知します。

●エアバッグスイッチ
頬や指のわずかな動きを、エアバッグのセンサーで感知します。                         


                                           

●ファイバースイッチ
まばたきや額のシワ寄せなどのわずかな動きを、光ファイバーのセンサーで感知します。まばたきを感知させる場合、メガネフレームに固定したり、額に貼り付けたりして使用します。

                                           
 

息を吹く・吸う


●呼気(吸気)式スイッチ
息を吹いたり吸ったりするときの圧力の変化を、センサーで感知します。                                        

  

目を動かす


●眼球運動スイッチ
眼球の動きを、まゆの間と両こめかみに貼ったセンサーで感知します。

集中・リラックスするなど


●脳内血流量スイッチ、脳波スイッチ
患者さんの脳血流や脳波などの生体信号の変化を検知して、介護者の問いかけに対するYES/NOを伝えます。生体信号を自在に変化させたり、それを判定したりすることは難しいので、ほかのコミュニケーション手段が使えている段階から練習しておく必要があります。

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